【プジョー 308SW ディーゼル 新型試乗】「電動化、電動化」とは言いますけれど…中村孝仁

【プジョー 308SW ディーゼル 新型試乗】「電動化、電動化」とは言いますけれど…中村孝仁

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【プジョー 308SW ディーゼル 新型試乗】「電動化、電動化」とは言いますけれど…中村孝仁 どうも人は新しいものに対して身構えるというか、素直に受け入れない傾向が歳と共に加速する印象が強い。 きっと若い時はむしろ新しいものを積極的に取り入れていたように記憶するが、そうした傾向は歳と共に減退する。読者は今自動車業界で進んでいる電動化に対してどのような感想をお持ちか聞いてみたいところだが、どうも私の場合は守旧派のようだ。 電動車の素晴らしさは認めつつも、積極的にはなれてない。今回プジョー『308』のディーゼルモデルをお借りして、その気持ちが益々強くなってしまった。確かにうるさいし、電動車ほどのスムーズさは持ち合わせていない。でも抗しがたい魅力が内燃機関車にはあるような気がする。 ハッチバックのディーゼルは以前にも乗った。ステーションワゴンの「SW」は今回が初めてである。と言って特段違いがあるわけではない。1.5リットルのターボエンジンと8速ATの組み合わせはプジョーディーゼル全てのモデルに共通である。1.5リットルとしては中々優れた動力性能を持っていると思う。 最近のクルマではほぼ必ずと言って良いくらい付いてくるいわゆる走行モードの切り替え。御多分に漏れず308にもそれがあり、エコ、ノーマル、スポーツに切り替えられる。スポーツにすれば明らかに加速感が良くなり、まさにディーゼルでもビュンビュンと走るのだが、その分ギアが頑張ってしまって、常に回転の高い領域に持ち込もうとする。それにアクセルオフしても中々次のギアへステップしてくれないから、少し使ってみてすぐにノーマルに戻してしまうのが常。 エコも使ってみたものの、やはりどことなく体感的に力が抜けた印象で、これもまたすぐにノーマルに戻してしまう。それ以上にこのモード切替を積極的に使って走らせる人がそれほどいるのだろうかと疑問すら感じてしまう。きっと昔のように自動車を楽しんで走らせることがなくなった証拠かもしれない。 今回は往復300km以上のドライブを楽しんでみた。勿論ほとんどが高速走行に終始する。そこで感じさせてくれたのがディーゼルの静粛性の高さである。確かに加速時などでは独特のサウンドを奏でるのだが一端巡航に入ってしまえば快適且つ非常に静かである。また、前車追い越しの際などの加速感にも力強さがあって実に好ましい。

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