「グーEVテストドライブとは」
各社の注目EVモデルをテストドライブ。毎回、実際の使用状況を想定した同じコース「高速道路」「ワインディング(山道)」「一般道」を走り、電費や走行性能をチェックしていく。テストの監修・ドライバーは自動車ジャーナリストの石井昌道氏が担当。
・プロフィール
石井昌道(いしい まさみち)
自動車専門誌の編集部員を経てモータージャーナリストへ。国産車、輸入車、それぞれをメインとする雑誌の編集に携わってきたため知識は幅広く、現在もジャンルを問わない執筆活動を展開。また、ワンメイク・レース等への参戦も豊富。ドライビング・テクニックとともに、クルマの楽しさを学んできた。最近ではメディアの仕事のかたわら、エコドライブの研究、および一般ドライバーへ広く普及させるため精力的に活動中。
00:14 グーEVテストドライブについて
00:19 メルセデス・AMG EQE 53 4MATIC+のプロフィール
02:20 気になる電費は?
04:04 試乗後のレビュー
・レポート記事はこちら
【メルセデス・AMG EQE 53 4MATIC+】電気自動車の実力を実車でテスト!
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EVテスト 再生リスト
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・【メルセデス・AMG EQE 53 4MATIC+】電気自動車の実力を実車でテスト!
欧州や中国ではクルマを取り巻く環境や政策などが追い風となり、近年、EV(電気自動車)のセールスが急進。対する日本も、普及はまだまだこれからという状況ながら、補助金の充実や新しいEVの登場&上陸など、EV関連のニュースが次々とメディアをにぎわせている。そうした状況もあり、「そろそろかな」とEVが気になり始めている人も多いのでは?
とはいえエンジン車とは異なり、EVの所有はハードルが高いのも事実。航続距離や充電効率、使い勝手などは車種によって大きく異なるため、どんなモデルが自分にとってベターな選択なのか見分けるのが難しい。
本連載は、EVや自動運転車といったクルマの先進技術に造詣が深い自動車ジャーナリスト・石井昌道氏の監修・解説の下、各社の注目モデルを毎回、同様のルートでテスト。実際の使用状況を想定した走行パターンでチェックすることで各モデルの得手不得手を検証し、皆さんの“EV選びの悩み”を解決することを目的とする。
今回フォーカスするモデルはメルセデス・AMG「EQE」。AMGブランド初のEVとなった高性能セダンは、果たしてどんな実力を見せてくれるのだろう?
・メルセデス・AMG EQE 53 4MATIC+のプロフィール
2024年にEV用部品の製造を本格稼働させる計画を進めているほか、再生可能エネルギー由来の電力を供給する充電スポットを各市場に建設予定のメルセデス・ベンツ。マーケットのニーズ次第という条件つきながら、2030年までにすべての新車販売をEVへとシフトする可能性を判断すべく、さまざまな施策を展開している。
そんなメルセデス・ベンツのミッドサイズEVが、セダンボディの「EQE」。それをベースに、ハイパフォーマンスカーブランドであるメルセデス・AMGが内外装をドレスアップして走行性能を鍛えたモデルが、今回フォーカスする「メルセデス・AMG EQE 53 4MATIC+」だ。
EQE 53 4MATIC+は、メルセデス初のEV専用プラットフォーム“EVA2”を採用する高性能EVセダンで、エンジン車とはかけ離れたルックスが特徴。全長4970mm、全長1905mm、全高1495mmというボディサイズは、同クラスのエンジン車である「Eクラス」のセダンよりも30mm長く、55mmワイドで、40mm高い。キャビンフォワードでボンネットが短いEQE 53 4MATIC+のワンモーションフォルムは、先進的でスタイリッシュな印象を与えてくれる。
AMGモデルであるEQE 53 4MATIC+のコックピットには、ダッシュボードの全面に3枚の高精細ディスプレイをレイアウトし、それらを1枚のガラスで覆った“MBUXハイパースクリーン”をオプション装着可能だ。これをセレクトすると、フラッグシップモデルであるEQS 53 4MATIC+に通じるデザインとなるが、タイトなキャビンもあいまって、EQEの方がよりスポーティ感が強い。
駆動方式は、メルセデス・ベンツ版のEQEが後輪駆動を採用するのに対し、EQE 53 4MATIC+は4WDを採用。最高出力224ps/最大トルク35.3kgmを発生するフロントモーターと、最高出力401ps/最大トルク62.1kgmを発生するリアモーターを組み合わせた2モーター4WDだ。
ちなみに、前後モーターの型式自体はEQS 53 4MATIC+のそれと同じだが、フロント、リアともに最高出力はEQE 53 4MATIC+の方が若干劣る。この辺りは、あえてスペックの差をつけ、フラッグシップモデルに花を持たせたものといえそうだ。
とはいえ、EQE 53 4MATIC+は0-100km/h加速で3.5秒をマークするなど速さは一級品。さらに、90.6kWhという大容量のリチウムイオンバッテリーにより、1充電当たりの航続可能距離はWLTCモードで最長549kmを記録する。
EQE 53 4MATIC+の4WDシステムは、“AMG 4MATIC+”と呼ばれる高度なもの。フロントとリアの電気モーター間で駆動トルクを緻密に連続可変させるトルクシフト機能を備えており、前後のタイヤに必要とされる駆動トルクを毎分1万回もの頻度でチェック。あらゆる路面において前後の駆動力を最適に配分する。
加えて、EQE 53 4MATIC+は“AMGダイナミックセレクト”も搭載。これは、走行モードを4段階に切り替えられるシステムで、それぞれのモードに合わせてモーターの駆動力特性やサスペンション、ステアリングなどを連動させることで、状況や好みに合わせた走り味を選択できる。
■グレード構成&価格
・「メルセデス・AMG EQE 53 4MATIC+」(1925万円)
■電費データ
「EQE 53 4マチック+」
◎交流電力量消費率
・WLTCモード:212Wh/km
>>>市街地モード:210Wh/km
>>>郊外モード:208Wh/km
>>>高速道路モード:217Wh/km
◎一充電走行距離
・WLTCモード:549km
・【高速道路】EQE350+と比較してもWLTCモードほどの差は現れなかった
メルセデス・AMG EQE 53 4MATIC+のEVテストは、メルセデス・AMG EQS 53 4MATIC+と同時に行った。
高速電費は制限速度100km/h区間のその1が4.2km/kWh、その4が5.5km/kWh、制限速度70km/h区間のその2が5.3km/kWh、その3が5.0km/kWh。
ちなみに前回のEQE350+は制限速度100km/h区間のその1が5.2km/kWh、その4が5.0km/kWh、制限速度70km/h区間のその2が5.8km/kWh、その3が5.8km/kWh。
メルセデス・AMG EQS 53 4MATIC+は、制限速度100km/h区間のその1が4.6km/kWh、その4が5.0km/kWh、制限速度70km/h区間のその2が5.9km/kWh、その3が5.3km/kWh。
スタンダードモデルに対してハイパフォーマンスなAMGがやや悪化するものの、WLTCモードほどの差はないのはEQSと同様。メルセデス・AMG EQS 53 4MATIC+と比べると前半のその1、その2がちょっと悪いという数値ではあるものの、WLTCモードは5%ほどしか差がないので、納得できる範囲ではある。
・【ワインディング】重量級モデルのなかで優秀な電費データを記録
長くきつい登り勾配での電費は1.3km/kWhで、メルセデス・AMG EQS 53 4MATIC+とまったく同一。
ちなみにEQE350+とEQS450+はともに1.4km/kWhで、0.1km/kWhだけ悪化するのも同じだった。基本的には車両重量が増すほど登り電費は苦しくなるが、トヨタbZ4X 4WD(2020kg)でも1.4km/kWhなので、EQEとEQSはそこそこ優秀ということができる。
下りでは電費計から推測すると3.9kWhが回生で得られた。これはメルセデスAMG EQS 53 4MATIC+とほぼ同一。RWDのスタンダードモデルに比べ、ツインモーターだから回生は増えるかと思いきや、そうならなかったのはスポーティな銘柄のタイヤの抵抗が……
詳しくは[レポート記事]をチェック!
https://www.goo-net.com/magazine/newmodel/testdrive/192837/?utm_source=youtube.com&utm_medium=referral&utm_campaign=EV_TEST&utm_content=CtRgcrSUspE
メルセデス・ベンツ EQEのカタログ情報はこちら
https://www.goo-net.com/newcar/MERCEDES_BENZ__EQE/?utm_source=youtube.com&utm_medium=referral&utm_campaign=EV_TEST&utm_content=CtRgcrSUspE